常温保存4ヶ月での安全性が確認できました。

こんにちは、カフェノビロです。

現在販売中のドレッシングは「冷蔵保存」を推奨していますが、「常温保存」に変えられないか検査を進めています。

検査は、ヒルトンホテルやアサヒビールなどの賞味期限を請け負っている食品微生物センターさんに依頼しています。

12/8に中間結果が出たのですが、122日間(約4ヶ月)での常温保管で問題ないことがわかりました。製造から4ヶ月以内であれば、常温(35度前後)で保管しても安全である、ということですね。

この結果を踏まえ、今後の生産では「常温保管・開封後は要冷蔵」を推奨するようにラベルを書き変える予定です。

今年の夏は猛暑だったのでお持ち帰りの度にアイスボックスを持参していただきましたが、来年はより手軽にに持ち帰りを案内できるのが嬉しいです☺️

念のため検査結果を保健所にも持ち込んだところ、非常に参考になる論文を紹介いただきました。こちらの論文では、「食品のpHとAw(水分活性)の相互作用が、病原菌の増殖にどう影響するか?」を紹介しています。(※ちょっとここからややこしいです)

pHとは酸性を表す度合いで、pHが低いほど菌の増殖を抑えられます。いわゆる酢漬け(マリネ)にして長期保存が可能なのは、酢の酸によって菌が増えないからです。また水分活性は食品中の水分量のことで、水分量の低い干物や乾物などが長持ちするのは、水分活性が低く菌が増えないためです。

この論文によれば、pHが3.9以下(<3.9)であれば菌が増えない(NG)ことが確認されています。ノビロのドレッシングはpHが3.9より低いため、4ヶ月の常温検査でも菌が増えなかったんだとわかりました。

ちなみに厚生労働省もこの論文を参照しており、「密封包装食品製造業」のページにおいて、

  • 食品の水分活性0.85以下
  • pH調整をしない状態で4.6以下

であれば、

冷凍又は冷蔵によらない方法により保存した場合においてボツリヌス菌その他の耐熱性の芽胞を形成する嫌気性細菌が増殖するおそれのない

という記載がされています。それだけ信用度の高い検査結果ということですね。

普段畑をやるときは、石灰をまいて土壌のpHをアルカリ性に寄せたり、マルチングで保水力を高めることで土壌微生物を増やします。一方保存加工はその真逆をやることで細菌の増殖を抑えます。

美味しい食材をつくるにも、安全性の高い食品をつくる上でも、「微生物」は非常に重要な存在であることがわかります。

目に見えづらい部分だからこそ、科学検査機関や保健所などのプロの力を存分に借りて、安全な食品作りを進めていきます。

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