ドレッシングプロジェクトを一緒に進めている8273企画室さんが、那須に来てくださいました。

こんにちは。カフェノビロです。

11月20日から21日の二日間、ノビロドレッシングのデザインを一緒に進めている8273企画室(やつなみきかくしつ)さんが那須に来てくださいました。普段は福岡と大阪で活動している方なので、これまでのやりとりはオンラインで行っていました。ノビロについてはテキストや写真で共有してはいたものの、ありのままを知ってもらうには直接見てもらうのが一番だと言うことで、本格的にデザインに入る前に那須に来ていただくことになりました。

朝5時に大阪の新幹線に乗り、那須についたのは11時半。お昼の時間だったので、まずはノビロでスープとサラダを召し上がっていただきました。

まずここで大きな発見がありました。8273さんにノビロドレッシングを送ってはいたものの、ご自宅の味とノビロで食べた味が全く違ったそうです。味の違いはドレッシングのかけ方が原因で、ノビロはソースが全体に行き渡るようにボウルであえていたのですが、8273さんは出来上がった料理の上からソースをかけていたそうです。ノビロのドレッシングはワインをベースにしていますが、ボウルであえたほうがドレッシングが野菜全体に行きわたるため、野菜から水分が漏れ出なくなったり、ワインソースの酸味が程良く整って美味しくなります。ノビロでは30年ボウルで和えるやり方を続けていたので、これが当たり前だと思っていました。市販されているドレッシングは最後に回しかけるのが一般的なので、ノビロのドレッシングを良さを活かすにはボトルに使い方を書いた方が親切だね、という話になりました。これも直接来ていただいたからの気づきだと思います。

その後は、事前に連絡をとっていた農業公社にお邪魔して、青木産直にノビロのドレッシングを置いてもらう条件を一緒に聞きに行き、そして黒磯や青木のお店を巡り那須地域の雰囲気を知ってもらいました。

そうこうしてると夕方の時間になったので、ノビロでオムライスを召し上がっていただきました。営業時間が終了していたのでゆっくり店内を見てもらい、創業当時の話や、普段料理を作るときに考えてることをお話ししました。振り返ってみて、この時間が取れて本当によかったなと思います。ありのままのノビロを伝えられたという気がしました。テキストや画像でのコミュニケーションですと、どうしても選定が入って「カッコいい部分」を選んでしまうのですが、お店に直接来店されたのなら、目にするもの、耳にするもの、話すこと全てが「ありのまま」になります。ドレッシングのパッケージが、ノビロの雰囲気や中身の味を超えてしまうと、販売する側も気持ち良くないし、購入されたお客様も良い気分がしません。肩肘の張らない、普段の姿・雰囲気をお見せできて、テキストや画像では共有できない「らしさ」をお伝えできた気がします。

その夜は、以前からノビロをご利用いただいたことのあるペンショントントさんにてお泊まりいただきました。以前利用させえていただいたとき、ご夫婦の優しい対応と美味しいパンの朝食、そしてお部屋の雰囲気がとてもよく、今回8273さんにぜひご利用いただきたいと思っていました。あたたかい温泉とお部屋でぐっすり熟睡できたと言っておられました。トントさん、ありがとうございます。

翌日の21日はとてもあたたかい日だったので、テラス席で召し上がりやすい量のハヤシライス、ローストビーフサンドイッチをご提供させていただきました。食休みをはさみ、友愛の森やロコスタイルマーケットなどの産直や、西那須野や大田原のお店をたっぷり巡りました。おいしく感じる調味料やジュースのパッケージを手に取って話し合い、那須の街並みについて店先や移動中に話し合い、たった2日だったのですが、1週間くらい旅したような、重厚で最高な2日間でした。那須を巡る中で色んなお店で8273さんをご紹介できたのも本当によかったです。

ノビロは1994年に創業したので、ちょうど来年で丸々30年経ちます。オーナーがノビロを開いたのは40代。30年の月日が経ち、以前と同じような営業時間が維持できない中で、ノビロの味をどう残したいのかを昨年末に話し合いました。その中で、オーナーが創業当時から磨いてきたレシピを、お店ではなく商品として販売してみるのはどうか、それによって新しい残し方を見出せるのではないのかと、30年目を目前にして初めて加工品の販売にチャレンジしています。

加工品の販売は初めてなので、わからないことだらけです。一つづつ必要な工程をリストアップして、話し合いながらコツコツ進めていき、構想から半年後、GW直前の5月に販売開始できました。常連のお客様やサラダを召し上がっていただくお客様にご購入いただき、本当にありがたいことに在庫が残ることなく、四回目の生産に進めています。お客様の声を聞きながら、オイルとワインの量を調整したり、添加物を減らしたり、保存方法や容器を変えたりと改善を続けてきました。

改善を続けてきた中で、パッケージの重要さに改めて気づきました。パッケージには、味を想像させ食欲を沸かせる力があります。陳列棚で存在を主張し、思わず商品を手に取ってしまうような吸引力があります。美味しい使い方をお伝えし、購入後の味の良し悪しを変えてしまう力があります。一方で、外見が中身を超えてしまうと、購入後にガッカリしたり、美味しいと思われなくて買ってもらえない危険性も持っています。これまで生産したドレッシングはノビロがデザインしたものですが、今後ノビロだけでなく他のお店に卸すことも考えると、外見と中身のバランスを再考してくれるパートナーを必要としていました。そんな中、仲の良い知り合いの紹介で、今回8273企画室さんをご紹介いただきました。

この2日間、これまで話し合ってきた「おいしいデザインの方向」と、今回那須にきたことでわかった「ノビロらしさ」が混ざり合い、お互いがうんうんと頷ける方向性が定まったような気がします。これから手を動かすフェーズですが、ありのままを活かしながら、コツコツと改善していこうと思います。いやぁ、良い2日間でした。

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